シンビオ社会研究会 原子力WEB教材


KBb番号/010孔食(ピッティング)による減肉

KBb番号:010

モード:減肉

メカニズム①:腐食

'メカニズム②:孔食(ピッティング)

特徴:材料表面の不働態被膜の破壊によって生じる局部的腐食である.塩化物環境での事例が多く,塩化物を含む水環境中の¥で不働態化した金属表面に凹み状の溶解箇所(腐食ビット)が拡大していく腐食形態となる.孔食は,孔の貫通によ漏洩,応力腐食割れと腐食疲労き裂発生の起点となる場合がある.孔食は不働態皮膜の破壊によって生じ,孔の底部では溶解反応が,不働態皮膜表面では溶存酸素の還元反応が生じるので,孔の内部ではCl-イオンとH+イオンの濃縮により再不働態化が阻止され,孔食の進展が加速する.金属酸化物(錆こぶ)の下に孔食が生じている場合が多いので,注意が必要である.

主たる材料:炭素鋼,低合金鋼,ステンレス鋼,ニッケル基合金,鋼合金

事例:047 048

Last-modified: 2010-05-25 (火) 19:16:36 (5085d)