シンビオ社会研究会の発足にあたって 

会長    (京都大学名誉教授 大阪工業大学情報科学部長 (財)京都高度研究所副理事長・所長)


21世紀を目前にした現在、我が国でも世界でも様々なシステムの在り方が大きく変わろうとしており、 我々の取り組むべき課題はまさに山積しています。特にエネルギー問題は地球環境問題とも深く関連して、 未来の地球文明の存続と発展のために、その解決は焦眉の急を要する状況にあります。

このような状況の中で、京都大学大学院エネルギー科学研究科には、関西電力(株)殿のご高配により 寄附講座「エネルギー社会システム計画」が開設されました。

そして、この講座の開設趣旨の一つに、 エネルギーに関わる諸問題について「社会との双方向のコミニケーションを図る」ことがうたわれています。 誠に当を得た趣旨であり、心から賛意を表したいと思います。


この趣旨に基づいて、上記研究科のエネルギー社会・環境科学専攻の先生方から、「シンビオ社会研究会」を 設立したい旨のご提案がありました。この研究会の目指すところは、大学のみならず地域・市民・企業等の有志が 自由に参加し、エネルギーと暮らし―生活、経済、環境、文化等々―の関わりについて、 ひいては未来のエネルギー社会の在り方について、ともに語り、ともに考え、ともに学ぶフォーラムを 開くことであるとうかがいました。

そして、設置の趣旨からして学外からの協力も是非必要であるということで、 会長に就任するようにとのご要請を受け、微力ながら喜んでお引き受けした次第であります。

私のほか、学外からは7名のエネルギー関係の有識者に顧問としてご参加いただき、研究会の方向、 進め方等についてご意見を賜ることになっております。 研究会の具体的な活動計画は別添の資料に詳しく記されていますが、簡単に申しますと、 エネルギー社会システム計画講座に関連する分野の有識者による講演会や討論会、 出版物やホームページによる情報発信、インターネットによる社会と大学との意見交換などが計画されています。

このような趣旨と計画を掲げた研究会が、決して閉じた仲間の集まりにとどまることなく、 一人でも多くの方々の共通の広場となり、未来のエネルギー・環境問題の解決に向けて有意義な活動が拡がっていくよう、 ご理解とご参加・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げる次第であります。


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