第3回研究談話会の記録

【日時】 2008年11月14日(金)14:00-17:00

【場所】 京大会館(京都市左京区吉田河原町15-9) 210号室

【参加者】30名

【共催】ヒューマンインタフェース学会共生システム専門研究会

【協賛】科研「情報爆発IT基盤」公募研究「一体感が実感できる身体的コミュニケーションインタフェース」(A03-23)

【プログラム】

14:00-14:50 講演1.人を引き込む身体性メディア技術
講師:渡辺 富夫(岡山県立大学 情報工学部)

概要:うなずきや身振りなどの身体的リズムの引き込みをロボットやCGキャラクタのメディアに導入することで、対話者相互の身体性が共有でき、一体感が実感できる身体性メディアシステム・技術を紹介する。とくに音声やタイピングからコミュニケーション動作を自動生成する技術は、人とかかわるアバター、エンターテインメントコンテンツ制作支援への導入など、広範囲な応用が容易に可能であり、その応用事例も示す。

14:50-15:40 講演2. 携帯&装着機器のインタフェース
講師:福本 雅朗(ふくもと まさあき)(NTTドコモ 総合研究所)

概要:既に我々の生活には、携帯電話やPDAなど、持ち運んで使う電子機器が深く浸透している。しかし、これらの機器を扱う為の「インタフェース」は、キーボードや表示パネルなど、従来の機構を単純に小型化したものが多く、操作性を保ったまま携帯性を上げるのは難しい。常に持ち運んだり、身に着けて使う(=ウェアラブル)機器には、それ専用のインタフェースを考える必要があるだろう。ここでは、携帯及び装着型機器に適したインタフェースの例を、簡単なデモを交えながら紹介する。

16:00-16:50 講演3.不便益を活用するシステムデザイン
講師:川上 浩司 (かわかみ ひろし) (京都大学大学院 情報学研究科)

概要:「より便利なもの」が「生活を豊かにするもの」として追求され,技術革新を牽引する.それが新たな問題を引き起こそうとも,それを克服する更なる便利が追求される.これが対症療法的にならざるを得ない場合,他に選択肢はないのか.ただし「昔の生活に戻れ」と主張することは現実的ではない.便利の押し付けで看過されたが実は重要なコト(不便益)を掘り起こし,それを整理した上で新たなデザインの指針とする試みを紹介する.

記録ダウンロード