シンビオ社会研究会 原子力WEB教材


KBb番号/022油灰腐食による減肉

KBb番号:022

モード:減肉

メカニズム①:腐食

'メカニズム②:油灰腐食

特徴:金属がバナジウム化合物を含む高温状態の燃焼灰との接触により生じる酸化であり,これを油灰腐食(石炭灰腐食,重油灰腐食)という・重油または石油精製プラントの燃焼灰によって生じ,高温腐食で全面腐食または粒界などの局部腐食の形態をとる・油灰腐食は燃料灰腐食,また油灰中に多量のバナジウム化合物を含むことからバナジウムアタックともいう・油灰中には融点の低いV,S,Naなどの化合物を含み,ボイラ,ガスタービンなどの運転条件下においては溶融状態となって著しい腐食を生じる・腐食スケールの表面にはV,S,Na化合物を含む油灰が付着するとともに,その直下の内部では酸化物と硫化物が生成,浸炭現象が認められることもある・オーシテナイト系ステンレス鋼では,腐食スケール直下でCr欠乏層を生じて粒界腐食を生じることがあり,また低合金鋼では腐食スケールが厚く成長する特徴がある・

主たる材料:炭素鋼,低合金鋼

事例:

 
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Last-modified: 2010-05-25 (火) 19:18:01 (5087d)