令和5年度のまとめと令和6年度からの新たな転換を期して
この3年間余の長かったコロナ異常事態も昨年5月には自粛解禁になりましたが、花粉症や流感もあり、車中など人の集まるところでまだマスク姿が常態化しています。
当会の令和6年度通常総会は、5月20日ZOOMによるオンラインも併用したハイブリッド会議により実施し、前年度の事業を総括し、令和6年度の取り組みを討議しました。その後、引き続き京大エネルギー理工学研究所ゼロエミッション研究拠点(Ze拠点)との共催で「先端エネルギー科学への招待」を基調テーマに第1回講演会を開催し、多数の参加者がありました。この講演会の当日の模様は当会のホームページに詳細を掲載しておりますのでご覧ください。
さて昨年度当会の運営体制の全体的な若返りを意図して役員体制を1年かけて検討する特別諮問委員会を理事会に設けましたが、この委員会は期待していた答申には至らず解散しました。
そのため令和6年度の1年間は、当方続投のもとで概委員会の委員だった吉川暹理事と森下和功理事を新たな副会長として当会の事業体制を一新し、新しい展開に結びつける過渡的な年として次のような方針で事業計画を定めました。
当会ではこれまで科学技術と社会、環境との調和を図るため、研究調査、社会啓発、国際連携に総花的に取り組んでいましたが、今後の目標として2050年カーボンニュートラル実現に向け、原子力、再生可能エネルギー、化石エネルギー等を対象に、サステナブルな社会を実現するためのベストミックスについての議論(各発電方法に関する技術的課題や社会的受容性)の深化に特化する方向に致しました。
そのための学術調査活動やパブリックアウトリーチ活動では、京大エネルギー理工学研究所ゼロエミッションエネルギー研究拠点事業(Ze拠点事業)の支援をもとにした研究調査事業を進める以外に、昨年度は着手できなかった出版の企画を、先端エネルギー科学のパブリックアウトリーチ活動の中核と位置づけ、社会啓発事業に関する当会の新たな展開を志向し、現行の執行体制の見直しを行い、各事業の活動をより柔軟かつ機動的に進められるよう体制の改革に取り組むとともに、関連団体との交流についても検討を開始する。
以上のとおりですが、会員の皆様のご理解ご協力と諸行事への積極的なご参加をお待ちしております。
令和6年6月 特定非営利活動法人 シンビオ社会研究会 会長 吉川 榮和