新会長ご挨拶―シンビオ社会研究会の持続可能な未来を設計する1年を目指して-
令和7年度通常総会の終結を以て理事・会長を退任される吉川榮和前会長の後任として令和7年5月29日の第6回理事会で、新会長に選出されました吉川 暹です。歴史ある本会の発展に貢献できるのか些か不安ではありますが、本会の持続可能な未来を設計していく一年とすべく、微力ながら全力を尽くしてまいる所存ですので、ご協力ご支援の程、宜しくお願いいたします。
2050年カーボンニュートラル実現に向けて原子力(NE)と再生可能エネルギー(RE)の両輪をベースに我が国のエネルギーを支えていこうとする方向性は、この2月に閣議決定された第7次エネルギー基本計画に示されていますが、当会も昨年来その方向に沿って事業を推進しており、令和7年度通常総会で令和7年度の事業計画をお諮りして皆様の賛同を得たところです。
社会啓発を趣旨とするシンビオ講演会の開催では、次世代太陽電池、水素エネルギーおよび次世代原子力について、第7次エネルギー基本計画でのこれからの技術挑戦課題を取り上げ、その方面の識者を講師に招いたシンビオ講演会を開催する予定です。
研究調査では京大エネルギー理工学研究所のゼロエミッション(Ze)研究拠点の支援による共同研究で、原子力へのAI応用と大学からのパブリックアウトリーチの2つのテーマについてチームを組んで共同研究を進めます。また、次世代太陽電池として期待されている ペロブスカイト開発の企業イノベーションに資する連携事業を新たに立ち上げる予定です。
出版計画では、まず再稼働が進展している軽水炉原子力発電所の長期運転に資する技術課題と展望する参考書籍を出版すべく準備を進めます。
さて、来年度総会は役員の全員改選に当たる年ですので、将来の当会の持続的発展を図るための役員体制と事業計画の刷新について、会員の皆様と議論を深めたいと考えております。
以上述べたしたように、今年度の事業は基本的には前年度に想定した今期事業を継続発展するものですが、当会の事業を支える体制を持続可能な組織とすべく、会員の増強・財政基盤の確立・事務局の強化という課題を解決すべく力を尽くす所存ですので、会員の皆様のご協力・ご支援と、諸行事への積極的な参加を切にお願い申し上げる次第です。
令和7年7月 特定非営利活動法人 シンビオ社会研究会 会長 吉川 暹